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薬学部教員らの研究成果が米国化学会機関誌C&ENで紹介されました


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薬学部生薬学分野の渡辺賢二教授らは、大腸発がんを誘起する腸内細菌であるコリバクチン生産菌を安価?迅速に検出可能な化学試薬の開発に成功しました。大腸菌の一部であるコリバクチン生産菌は、化学物質「コリバクチン」を分泌することを通じてヒトの細胞に対して遺伝子変異を引き起こすこと(変異原性)が知られており、実際に大腸がん患者の約7割からこの菌が検出されることが知られています。そのため、コリバクチン生産菌を検査することで大腸発がんのリスクを低下できることが期待されています。しかしながら、これまでの方法では煩雑な操作や高価な機器が必要であるなどの制約があり、実際にコリバクチン検査を行うための実施体制は整っていませんでした。今回、渡辺教授らはコリバクチンが生合成される際に働く酵素ClbPに着目しました。ClbPはペプチダーゼに分類される酵素であり、変異原性のないコリバクチン前駆体に対してペプチド結合を分解し、活性化型のコリバクチンを生じさせる機能が知られています。そこで渡辺教授らは、コリバクチン前駆体をミミックした蛍光プローブを設計し、化学合成しました。そしてこの蛍光プローブは、ClbP酵素が存在する場合においてのみ、ペプチド結合が切断され、蛍光を発することが確認されました。開発した本手法をもとに、実際に大腸がん切除組織からコリバクチン生産菌を検出したところ、高い正確性にてコリバクチン生産菌を同定することが可能であることが示されました。また、この研究を通じて、これまでに研究されていたものよりも数十倍も多くコリバクチンを生産しているコリバクチン高生産性菌株を同定することに成功しました。このような菌株がどのように大腸発がんに関わっているのか、今後の研究の進展が待たれます。

以上の研究は、本学を中心とする多機関共同研究として実施されました。天然物有機化学を専門とする渡辺教授のほか、微生物学や発がん、がん化学予防を専門とする本学食品栄養科学部、同食品栄養環境科学研究院、日本獣医生命科学大学、国立がん研究センター、京都府立医科大学にそれぞれ所属する研究者、また特に大腸がん組織の解析に関しては浜松医科大学、磐田市立総合病院の研究者?医師が協力することで本成果が得られました。

本成果はアメリカ化学会の発行する『Organic Letters』誌オンライン版に6月13日付けで掲載され、さらに『CHEMICAL & ENGINEERING NEWS』 7月22日発売号にて紹介されました。

■Organic Letters, 2019, Vol.21, Iss.12, Pp.4490-4494
平山裕一郎、恒松雄太、吉川悠子、玉船亮太、松崎信生、岩下雄二、大西一平、谷岡書彦、佐藤道大、三好規之、武藤倫弘、石川秀樹、椙村春彦、若林敬二、渡辺賢二
“Activity-Based Probe for Screening of High-Colibactin Producers from Clinical Samples”
https://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/acs.orglett.9b01345
(外部サイトへリンク)

■CHEMICAL & ENGINEERING NEWS, Vol.97, Iss.29
“Fluorescent probe brings toxin linked to colon cancer to light”
https://cen.acs.org/biological-chemistry/microbiome/Fluorescent-probe-brings-toxin-linked/97/i29
(外部サイトへリンク)



(2019年7月19日)

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