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SDGsへの取り組み:食品栄養科学部


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食品栄養科学部は、ヒトの健康維持に「食」が果たす役割を、そしてより良い「食」環境を創造する方策を、食品科学、生命科学、環境科学の観点から研究しています。そして「食」に関する幅広い知識が身につくのみならず、「食」と健康の関連性、「食」や健康を取り巻く環境の問題を科学的に追究し、論理的に思考する能力や、変革の時代に挑戦できる能力をもつ人材を育成することによって、SDGsの目標達成に貢献しています。

達成目標

今回は、食品栄養科学部のSDGsへの取り組みの先進事例として、谷晃教授の「営農型太陽光発電と農業の持続可能性」の研究活動を紹介します。 

現在、世界の年平均気温は100年で0.74℃の割合で上昇しています。その主な原因は温室効果ガスである CO2の排出とされています。谷教授はこれまで、富士山の山麓に設置した50メートルほどのタワーにて、森林の CO2固定量を測定する研究に係わってきました。日本の森林の炭素固定能力は年間1ヘクタールあたり2~6トンです。日本は森林が国土の70%以上を占め、面積が2500万ヘクタールもあります。炭素固定能力を4トンで試算すると、年間1億トンの CO2を固定できます。しかし、2013年日本の CO2排出量は炭素換算で3億6千万トンです。森林だけでは吸収しきれないことが分かります。 CO2の排出量を削減するためには、エネルギー政策が必要です。とくに温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギーが期待されています。

日本では2019年のデータで、再生可能エネルギーの割合は水力(ダムでの水力発電)が8%、太陽光が7%、バイオマスが4%です。政府目標として再生可能エネルギーの割合を2030年までに22%~24%達成しようとしています。この目標を後押ししているのは、政府の固定価格買取制度(TFT)です。家庭などの太陽光電池や発電事業者のメガソーラーによる再生可能エネルギーを電力会社が買取し、消費者に販売する形です。買取価格は通常の電気を売る価格よりも非常に高く設定されているので、発電事業者がその利益から設置コストをまかなうことができます。谷教授が今注目しているのは、農地の上に設置する営農型太陽光発電です。農作物の成長に必要な光は、夏の日射量の半分ほどしかないので、余分の光を発電に使うことで、栽培と発電を両立できる可能性があります。

静岡県は営農型太陽光発電が進んでいる県で、茶畑、さといも畑、水田などの上などに太陽光パネルが設置されています。世界杯押注平台_卡塔尔世界杯网站-官网app元年度は計322件、3771アールの農地に設置されました。しかし、農地の上に太陽光発電を設置すると、太陽の動きによってパネルの下が陰になり弱い散乱光しか届かない一方、パネルとパネルの間は直射日光で光が強過ぎることもあります。そのため、農作物に当たる光にばらつきがあって収穫量に影響することが懸念されています。

県内で進む営農型太陽光発電(写真はチャへの設置)

谷教授は10年前から、光をうまく利用できる栽培方法や適した作物や、収穫量が8割確保できる方法などの研究を始め、現在静岡県や他大学と共同研究をしています。例えば県内2カ所で、10aの土地面積の30%にパネルを設置した水田で研究しました。稲は真夏になると表面温度の上昇によって受粉できなかったり、お米が大きくならないことがあります。太陽光パネルの設置によって影ができると、稲の表面温度の上昇が抑制され、稲の生育が促進できると期待されました。しかし実際は今までのお米の収穫量に比べると収穫量は減少しました。玄米の収穫量が15%減少し、成長が遅れたことで米粒が小さい(未熟米)のような影響もありました。そのために、パネルを設置した場合、収穫時期を遅らせる工夫が必要と提言しました。

一方、静岡県農林技術研究所が行った研究では、太陽光パネルの設置による茶の木の晩霜害の防止効果が確認できました。3月から4月に霜が降ると茶の木が枯れてしまうことがあります。太陽光パネルの設置によって芽が出る時期は一週間早まり、収穫量が増えました。それによって農家さんの収入も増加しました。ブルーベリーの場合も収入の増加が確認されました。また作物の病気の防止にも太陽光パネルが役立っています。キウイフルーツのかいよう病の雨による飛散を抑えることができます。早生ミカンは日射が強すぎると果物の表皮温度が上がりすぎて商品価値が無くなってしまうので、パネルがあることで温度を抑え、変色を防ぐことができます。

図 太陽電池パネルによる晩霜害の抑制

島田市の茶農家の調査では、面積が4.6aで農業収益は7万円です。収益を700万円にしようと思うと、農地面積を100倍に拡大しなければなりません。茶農家は大面積で栽培しないと収益が取れないので兼業農家が多いです。一方、太陽光パネルを設置すると、収入に変化が現れました。慣行(パネル設置なし)と実証(パネル設置)を10aで計算すると、通常の栽培では16万円の年間収益に対して、実証では70万円に上がることが示されました。このようにFIT制度を利用して収益が上がっているため、多くの農家さんは「自分の息子が農家を継いでもいいかなと言うようになった」と言いました。収益が倍以上に増えることで後継者ができ、農地の継続的な活用が期待されます。このように、営農型太陽光発電のメリットとデメリットを科学的データに基づき整理して公開する必要があると、谷教授は強調しています。

今後の太陽光発電の在り方について、谷教授は電力の買取価格がFIT制度スタート当初の30%ほどに下がったので、今後は電気を売るのではなく、貯めて使うことも新たな可能性として提案しています。たとえばこれから普及するEV車のバッテリーの充電に利用するのが一つの方法です。また、農家にとって設置コストはまだ高いので農地を発電事業者に貸し出すやり方や制度もあったほうがいいです。さらに、農家さんも電力会社を選んで売電できれば、より高く買ってもらえる可能性もあります。太陽光パネルを農地に設置し、農家が収入を上げて、持続可能な形で農業が引き継がれることが期待されます。また、災害などの非常時に発電した電気を地域に供給する役割も期待できます。

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